コラム
空き家の手入れをする方法とは?上手に整理するコツを解説
空き家整理
2026年1月21日
人が住まなくなった家は、驚くほど早いスピードで傷んでいきます。
思い出の詰まった家を維持するためには、定期的な手入れが欠かせません。
しかし、具体的にどこをどのくらいの頻度でチェックすればよいのか、悩むこともあるでしょう。
適切な管理を行わないと、資産価値が下がるだけでなく、近隣トラブルの原因にもなりかねません。
ここでは、資産価値を守るための手入れ方法と、状況に合わせた管理手段の選び方について解説します。
目次
空き家の劣化を防ぐために実践すべき具体的な手入れ方法とチェックポイント
空き家を健全な状態で維持するためには、月に1回程度の手入れが理想的です。
建物内部の空気を入れ替え、設備の動作を確認することで、老朽化の進行を遅らせることができます。
ここでは、現地を訪れた際に重点的に行うべき作業と、見逃しやすいチェックポイントについて解説します。
カビの発生を防ぐため全室の窓を開放して60分以上換気を行う
締め切った状態が続くと室内に湿気がたまり、カビやダニが発生する原因となります。
到着したらまずは全ての窓を開け放ち、淀んだ空気を外に出しましょう。
このとき、対角線上にある窓を開けると風の通り道ができ、効率よく換気が行えます。
部屋の窓だけでなく、押入れやクローゼット、靴箱の扉もすべて開放することが重要です。
空気が滞留しやすい収納内部は特にカビが生えやすいため、扇風機などを使って風を送り込むのも効果的でしょう。
最低でも60分以上は開放状態を保ち、家全体に新鮮な空気を行き渡らせるようにしてください。
水道管の錆や悪臭を防止するためにすべての蛇口で1分ほど通水する
長い間水を使わないでいると、水道管の内部に錆が発生しやすくなり、設備の劣化を招きます。
また、排水管の「排水トラップ」にある水が蒸発してしまうと、下水からの悪臭や害虫が室内に侵入してくる恐れがあります。
これを防ぐために、キッチン、洗面所、浴室、トイレなど、すべての蛇口を開けて水を流しましょう。
通水の目安は各箇所につき1分程度です。
水が流れることで排水トラップに再び水が溜まり、臭いや虫を防ぐ「封水」の役割を果たしてくれます。
作業が終わった後は、シンクや洗面ボウルに残った水滴を雑巾で拭き取り、新たなカビの原因を作らないよう注意してください。
防犯性と近隣への配慮のために庭の除草と郵便ポストの整理を行う
建物の外回りは、近隣住民や通行人の目に触れやすい場所であるため、特に気を配る必要があります。
雑草が伸び放題になっていたり、庭木が隣の敷地にはみ出していたりすると、近隣トラブルに発展しかねません。
また、荒れた庭や溢れかえった郵便ポストは「管理されていない空き家」であることを周囲に知らせてしまい、放火や不法投棄、空き巣などの犯罪リスクを高めます。
庭の草むしりや落ち葉の清掃を行い、人が手入れしている気配を出すことが防犯対策になります。
郵便ポストに溜まったチラシや手紙はすべて回収し、可能であればチラシ投函お断りのステッカーを貼るなどの対策をしておくと良いでしょう。
雨漏りや外壁のひび割れがないか目視で点検し修繕の必要性を確認する
換気や掃除と合わせて、建物の構造に関わる部分に異常がないかを目視でチェックします。
室内では天井や壁紙に新たなシミができていないかを確認し、もし見つけた場合は雨漏りの可能性があります。
雨漏りは建物の腐食を急速に進めるため、早期の発見と対処が不可欠です。
屋外では、外壁や基礎部分にひび割れ(クラック)がないか、屋根材が剥がれ落ちていないかを確認しましょう。
外壁のひび割れから雨水が浸入することもあるため、小さな異変でも見逃さないことが大切です。
修繕が必要な箇所を見つけたら、早めに専門業者へ相談し、被害が拡大する前に手を打つようにしてください。

自分での手入れが難しい場合に検討すべき管理手段の選び方と判断基準
自分自身で定期的に管理できれば費用は抑えられますが、遠方に住んでいる場合や体力的にきつい場合もあるでしょう。
無理をして管理がおろそかになると、結果として家の寿命を縮めてしまうことになります。
自身の状況に合わせて、適切な外部サービスや処分方法を検討するための基準をご紹介します。
月1回の現地訪問が困難な場合は専門の空き家管理サービスへ委託する
自宅から空き家までの距離が遠く、交通費や移動時間の負担が大きい場合は、プロへの委託が現実的な選択肢となります。
月に1回の訪問が難しいようであれば、不動産会社や警備会社などが提供する「空き家管理サービス」の利用を検討してみましょう。
これらのサービスでは、換気、通水、簡易清掃、雨漏り点検などを代行し、写真付きのレポートで報告してくれるのが一般的です。
月額費用はかかりますが、プロの目で定期的にチェックしてもらえる安心感があります。
台風や地震の後など、すぐに駆けつけられないときの臨時巡回オプションがあるかどうかも、業者選びのポイントになります。
費用を抑えて庭木の剪定や除草のみを依頼したい場合はシルバー人材センターを活用する
建物内部の管理はある程度自分でできるものの、庭の手入れだけが負担になっているというケースもあります。
そのような場合は、各自治体のシルバー人材センターに作業を依頼する方法が有効です。
民間業者に比べて比較的安価な料金設定で、除草や剪定などの作業を引き受けてくれます。
ただし、シルバー人材センターはあくまで簡易的な作業の代行であり、専門的な建物の点検や修繕には対応していないことがほとんどです。
また、繁忙期には予約が取りにくいこともあるため、早めの依頼を心がける必要があります。
「庭の手入れだけ」と割り切って利用するなど、用途を限定して活用するのが賢い方法です。
将来的に住む予定がない場合は売却や賃貸による手放し方も視野に入れる
もし将来的にその家を利用する予定がないのであれば、維持管理にお金をかけ続けるよりも、手放すことを検討すべき時期かもしれません。
人が住まない家は劣化が進みやすく、固定資産税や管理費用の負担だけが重くのしかかってきます。
さらに、管理不全で「特定空き家」に指定されると、固定資産税の優遇措置が受けられなくなるリスクもあります。
賃貸に出して家賃収入を得ながら維持する方法や、更地にして売却する方法など、選択肢はいくつかあります。
建物が古くなりすぎて資産価値がなくなる前に不動産会社へ相談し、早めに方向性を決めることが、結果として負担を減らすことにつながります。
まとめ
空き家の劣化を防ぐには、月1回程度の定期的な換気や通水が基本となります。
庭の除草や外観のチェックも、防犯や近隣トラブル防止の観点から非常に重要です。
もし自身での継続的な管理が難しいと感じる場合は、専門業者やシルバー人材センターへの委託を検討してみてください。
将来的な利用予定がないのであれば、売却や賃貸といった選択肢も含めて早めに行動することが、資産を守ることにつながります。








