コラム
デジタル遺産とは?相続トラブルを回避するための準備
生前整理
2025年9月11日
デジタル遺産、きちんと整理されていますか?
スマートフォンやパソコンの中に眠る大切なデータ、写真、そして金融資産。
それらは、大切な財産であり、将来、相続に関わる重要な要素です。
しかし、デジタル遺産は目に見えないため、その存在に気づかず、相続でトラブルに発展するケースも少なくありません。
将来、デジタル遺産の相続に直面する可能性のある方々のため、トラブルを防ぐための生前対策を解説します。
目次
デジタル遺産の相続トラブルを防ぐ対策
デジタル遺産とは何か
デジタル遺産とは、亡くなった人がデジタル形式で保管していた財産のことです。
具体的には、暗号資産(仮想通貨)、電子マネー、クレジットカードのポイント、デジタル著作物(著作権)、NFTアート、ネット銀行やネット証券の口座などが挙げられます。
法律上明確な定義はありませんが、一般的に財産的価値のあるデジタルデータが該当します。
近年、デジタル資産の保有者が増加しているため、デジタル遺産に関する相続トラブルも増えています。
相続手続きにおける注意点
デジタル遺産の相続手続きは、一般的な遺産と基本的に同じ流れです。
しかし、名義変更の方法や手続きは、デジタル遺産の種類やサービスの利用規約によって大きく異なるため、注意が必要です。
例えば、暗号資産は取引所によって手続きが異なり、海外のサービスを利用している場合はさらに複雑になります。
また、ポイントサービスの中には、相続を認めていないものもあります。
相続税への影響と節税対策
デジタル遺産も相続税の対象となります。
相続税の評価額は、相続発生時の時価で計算されます。
しかし、実際の受取額は、売却時の価格によって変動するため、価格変動リスクを理解しておくことが重要です。
節税対策としては、生前贈与や、相続税申告の際に適切な評価方法を選択することが考えられます。
専門家への相談が有効です。
生前対策の重要性
デジタル遺産の相続トラブルを防ぐには、生前対策が不可欠です。
デジタル遺産の存在を相続人に知らせる、アクセス方法を明確にする、整理・保管方法を確立するなど、具体的な対策を行うことで、相続手続きの円滑化とトラブル回避に繋がります。
後回しにするのではなく、今すぐ始めることが重要です。

デジタル遺産の生前対策方法
遺言書の作成と重要事項
遺言書には、デジタル遺産の存在と、その相続方法を明確に記載しましょう。
パスワードやアクセス方法、アカウント情報なども含めて、詳細に記すことが重要です。
また、デジタル遺産の管理を委任する代理人を指定することもできます。
遺言書の作成は、専門家である弁護士に依頼することをお勧めします。
パスワード管理の方法
パスワード管理には、パスワード管理ツールや、信頼できる家族・友人への共有などが考えられます。
ただし、セキュリティを確保するため、安全な方法を選択することが重要です。
紙に書き出して保管する方法は、紛失・盗難のリスクがあるため避けるべきです。
デジタルデータの整理と保管
定期的にデジタルデータの整理を行い、不要なデータは削除しましょう。
重要なデータは、クラウドサービスや外付けハードディスクなどにバックアップを取っておくことで、データ消失リスクを軽減できます。
信頼できる代理人の選定
デジタル遺産の相続手続きは複雑なため、信頼できる代理人を指名することが重要です。
代理人には、デジタル遺産の所在やアクセス方法を伝え、手続きを委任しましょう。
代理人を選ぶ際は、ITリテラシーや相続手続きに関する知識を考慮する必要があります。
まとめ
デジタル遺産は、相続手続きにおいて、見落としがちな重要な財産です。
相続トラブルを防ぐためには、生前対策が不可欠であり、遺言書の作成、パスワード管理、データ整理・保管、そして信頼できる代理人の選定が重要になります。
これらの対策を講じることで、相続手続きをスムーズに進め、ご家族の負担を軽減することができます。
専門家への相談も有効な手段です。
早めの対策を心掛けましょう。
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